トマスの疑い深い資産運用

アラフォー日本人男性兼業投資家。日々勉強中です。

政治

『文明の接近 〔「イスラームvs西洋」の虚構〕』★★★★

 エマニュエル・トッド著、ユセフ・クルバージュ著。何かで知った。

 識字は力。識字の親が子を非識字にすることはなく、社会全体の識字率は一方通行。親が非識字で子が識字という時期には権威の不安定化で移行期危機が起こる。

 これらは人類学的に普遍的なプロセスで、イスラムはなんら特殊とは言えない。

 ……というあたりが大意。

グレアム・アリソン『米中戦争前夜――新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』★★

 興味深く重要な話ではあるんだけど、どこの誰でも言えそうなことしか言ってない気がして、いまいち。

ウィリアム・バーンスタイン『「豊かさ」の誕生―成長と発展の文明史』★★★

 過去書評。サウジで王族が拘束されて財産ぶんどられたみたいなニュースを見て思い出した。

 現代人が知っているような意味での「経済成長」が可能になるためには、

  • 私有財産制
  • 科学的合理主義
  • 資本市場へのアクセス
  • 輸送通信手段

 の4条件が確立しないといけないのだという話。

 サウジの話は、最初の条件に関係する。権力で好き勝手に財産を奪われたりする社会では、財産が役に立たないどころか、逆に危険を招いてしまうことすらあるということ。

烏賀陽弘道『フェイクニュースの見分け方』★★★

 まあ当たり前のことと言えば当たり前のことばかりだが、いい新書だと思う。

『セイヴィング キャピタリズム』★★★

 ラグラム・ラジャン著、ルイジ・ジンガレス著。過去書評。金融の重要性についての本。改めてどうこういう話はないが、いい。

 それにしても、もうちょっとましな邦題はなかったのか。原題"Saving Capitalism from the Capitalists"(『資本主義を資本主義者(資本家)から救う』)で、直訳すると共産主義っぽいイメージになるのを嫌ったのかと推測されるが。

キャス・サンスティーン『シンプルな政府:“規制"をいかにデザインするか』★★★

 ナッジをうまく活用することで政府を効率的にできないかという話。

 行動経済学で特別新しい知見はないけど、実際にアメリカ政府がここまで進んでいるとは思わなかった。日本では絶対にやってないだろうなあ。

公益資本主義ヤバすぎ

 名前だけは目にしていたような気がするものの、たぱぞう氏の記事で初めて意識に止めた。

 一目でヤバい。経済学なんも知らない人間が道徳的直感に基づいて決めた感ありあり。

 いやもう、単に少子高齢化だけで衰退国まっしぐらなのに、こんなん採用されたら、後進国まっしぐらですわ。

 投資家としてのポジトだけでなくて、これを推進する勢力には全力で反対する。と言っても、選挙の時にちょっと注意するぐらいしかできることはないけど。

不便によるセキュリティ

 投票が電子化されない理由としてよく言われることなのだが、不便≒高コストは、それ自体が一種のセキュリティとして働く側面がある。

 国政選挙の投票がネットできるようになったとして、通信が傍受されて改竄されていないことを、サーバーがクラックされて結果の数字が変更されていないかを、どうやって確認できるだろう。

 確認できたとして、負けた候補とその支持者をどうやって納得させられるだろう。容易ではないことは明らかだ。

 選挙の度に大勢の人が動き、何億・何百億という費用がかかるのは無駄に思えるが、クラックするのにそれ以上の費用をかけなければならない物理的システムなのだと考えれば、少なくとも馬鹿げていると一蹴できないことはわかるだろう。

 もちろんコインチェック特大GOX事件に関連して思い出したことだ。秘密鍵の漏洩自体は別の問題としても、数百億円が一瞬で電子的に送信できる便利さは、それが一瞬で盗まれる危険と表裏一体である。

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