トマスの疑い深い資産運用

30代半ばの日本人男性兼業投資家。日々勉強中です。

投資を生き抜くための戦い

ジェラルド・M・ローブ『投資を生き抜くための戦い』67 果てしない利益

67 果てしない利益

 ウォール街で40年以上を過ごして、私は少なくともひとつの教訓を学んだ。それは「ウォール街には常にチャンスがある」ということだ。すべては変化し続ける。同じものでも、年齢の異なる人には異なって見える。

 自分はまだ10年程度の経歴でしかありませんが、これは本当にそう思います。取り逃したチャンスが多すぎて腹が立つぐらいです。もちろん、チャンスがなくて困る時期が、また来ないとは限りませんが……。

 社会や制度も少しずつではありますが変わっています。取り残されないように努力していきたいところですが、相場全体が低調な時代が来たときに、モチベーションをどう確保するかは、これという案が見つからずに困っています。

 現代は吝嗇家の人間には暮らしにくいが、楽天家には実り多い世の中である。

 楽観主義、ポジティブシンキングは、

 で一度触れたぐらいで、本格的に取り上げたことはまだないですが、重要なことであると思われます。個人としても社会としてもです。

ジェラルド・M・ローブ『投資を生き抜くための戦い』64 私はセールスしない―皆が私から買っていくのだ

64 私はセールスしない―皆が私から買っていくのだ

 「自分が買わないようなものは、人にも売れない」
 私が一人の顧客も持たない駆け出しの証券セールスマンから、業界全体のトップセールスマンと呼ばれるようになるまで貫いたのがこの原則だ。

 冒頭部分。投資家としては、単に誰かが買ってくれて自分が売り抜けられればいいですが、セールスマンとしてはそうはいかないでしょうからね。

 自分が売るもの、あるいは提供するサービスが、自分の知るかぎり最高のものであると確信が持てること、そして直接的にはビジネスにつながらなくても、その人のためになりそうな形でサービスを提供し続けることなのである。

 末尾部分。この章は著者の職業的自伝のようなものになっていて、かなり面白いです。兼業投資家は、むしろ投資よりも本業の参考になると思います。直接的に投資の話題ではないものが多く、長すぎて、ここでは紹介できませんが。

ジェラルド・M・ローブ『投資を生き抜くための戦い』61 二重配当

61 二重配当

 私見だが、成功の秘訣は人が普通「仕事」ととらえることを、本当は「遊び」なのだと気づくことだ。仕事を楽しむことができなければ成功もしないだろうし、あなたの雇用主(がいればの話だが)に、給与に見合うだけの見返りを与えることもできないだろう。

 大抵の場合、投資を始めるのは就職より後になり、投資のための種銭も時間も、職業生活からひねり出さなければならないので、職業選択は本当に重要だと思います。

 自分は正直あまりよく考えていませんでした。運良く結果オーライだっただけです。子供にはもうちょっと早くから職業と投資について考えさせるように誘導したいと思っています。

 私たちは限られた自由な時間を、(中略)雑用に費やして無駄に過ごすようなまねをしてはならない。
 (中略)その時間を労働に換算したら何ができるか、あるいは金銭に換算したらどれ程の価値があるのか考えておくと、それはきっと将来に役立つ。その時間を残業に充ててもよい。勉強や健康促進、旅行やその他さまざまなことに充てるのもよいだろう。
 私たちは、生活の糧を得るために費やす時間内で行うことに比べると、「空いた時間」に何をするかについてはあまり厳密に考えない。余暇を計画的に使って、人生を最大限に生かしてほしい。

 時間に関する本は沢山ありますが、ここと上の2箇所の記述から思い出すのは『人生後半戦のポートフォリオ「時間貧乏」からの脱出』です。新書で軽く読めますし、おすすめです。

 買い付けを検討している銘柄について、次のような質問を自問自答してみよう。

  1. その会社にいくら投資するのか?
  2. いくら儲かると期待できるか?
  3. いくらのリスクを覚悟しなければならないか?
  4. 自分が設定したゴールに到達するまでに、どれくらいの時間がかかると考えられるか?

 10〜20パーセント以下のリスクで、6〜18ヶ月後に投資額の1.5〜2倍の最終利益が得られれば、良い買い物をしたと言えるだろう。

 振り返ってこの条件を当てはめた場合、始めた時点からクリアしていると思えた投資は、本当に数えるほどしかありませんね。まったく掛け値なしでそう言えるのは、モンストの時のミクシィだけかもしれません。

 期待しているような値上がりが起こるためには、現在の株価には反映されていない何かを予見できなくてはいけない。みんなにもあなたと同じことが見えているときには、利益は生まれない。これはかなり単純化した考え方だが有益だ。潮の変わり目を言い当てるよりも、潮の流れを追うほうがはるかにやさしいのだ。言い方を換えれば、下落傾向にあるものがいつ反転するかを当てようとするよりは、高く思えても上昇傾向にある銘柄を買い付けておくほうが、報われる可能性は高い。

 全体として、逆張り投資よりもトレンドフォローの投機のスタンスであるこの本では当然と言えますが、再確認として。

 強気相場においては、以下のようなケースを除いて売ってはいけない。

  • 先に弱気相場が見えている。
  • 所有する銘柄が問題を抱えている。
  • ときの経過と状況の変化によって、あなたが持っている銘柄の中で一番気に入らないものよりも、はるかに良さそうな新しい銘柄が出てきた。
  • あなたの持っている銘柄が、上昇をやめて下がり始めた。

 二つ目の問いは、「どの銘柄」を売るベきかだ。

  • その銘柄が「割高」だという理由だけで売ってはいけない。
  • 持ち株の全部ではなく一部を売りたいと思ったときには、感情を抑えて、損を出している株、利益がわずかか、もしくはまったく出ていない株、一番弱い株、最も期待外れの株などから先に売ることだ。一番成績の良い銘柄は最後まで残しておくこと。

 利確の際のチェックリストとしてちょうどいいかと。

ジェラルド・M・ローブ『投資を生き抜くための戦い』59 奇跡の投資プラン

59 奇跡の投資プラン

 章のタイトルはドルコスト平均法を指しており、筆者は、おそらく予想できるように、これに否定的です。

 「貯蓄だけで金持ちになれる人はいない。単なる貯蓄は、社会主義の富の再配分の発想に酷似している。そして社会主義同様、世間には貯蓄するほど十分な金がないという壁に突き当たる」。私はこの考えに100パーセント同意せざるを得ない。生き残るためには奇跡を期待するのではなく、知恵を働かせなくてはならないのだ。

 「給与で金持ちになった人間はいない」という『マネーの公理』の表現が思い出されます。

ジェラルド・M・ローブ『投資を生き抜くための戦い』58 「お買い得」な経営陣を求めてはいけない

58 「お買い得」な経営陣を求めてはいけない

 金を儲けるには、三つの方法がある。ひとつ目は自分の時間を売る。二つ目は、人に金を貸す。そして三つ目は、自分の金を賭ける方法だ。

 面白い観点かもしれません。今は、ひとつ目(労働収入)の量をほどほどで維持し、三つ目(投資収益)の割合を増やすことを目論んでいます。二つ目(債券投資等?)は、もっと後になってから考えようと思っています。

 投資家は安い報酬を得ている経営陣を支持し、潤沢な金銭的待遇を嫌う傾向がある。私の考えでは、これは近視眼的かつ誤ったものの見方である。(中略)
 投資家が認識すべきことは、高額な報酬規定こそが企業に最も優秀な人材を引きつけ、かつつなぎとめているという重要な事実だ。企業はその経営者、従業員、幹部候補生よりも優れたものにはなり得ない。

 「企業は経営者・幹部・従業員よりも優れたものにはなりえない」か? ビジネスモデルの善し悪しで変わりそうな気はしますが、文脈的にそこは補正済みの話と考えるべきでしょうか。

 報酬をケチるのは日本だけというわけではないのか、米国の風潮がこの時代から変わっているのか、あるいは、その両方か。

ジェラルド・M・ローブ『投資を生き抜くための戦い』55 新商品に投資する

55 新商品に投資する

 他の投資と同様、新商品においても相場の動きと現実は一致しない。通常の株は、期待の高まりによって値を上げる。その上げ幅は行きすぎることが多く、往々にして現実の出来事よりもはるかに先んじて起こってしまう。ときには期待が高まった揚げ句、現実がついてこないこともある。新商品がヒットしなかったり、利益を出すに至らなかったりする場合だ。

 なんとなく今のゲーム銘柄を連想させる記述ですね、これ。

 トレーダーは、感情的で一時的な値動きから利益を上げることができる。しかし、投資家にはけっしてそれはできない。そのような状況を利用して上げられる利益というものもある。
 成功するためには、トレーダーであれば市場に長居しすぎないこと。投資家であれば、事実を深く掘り下げることだ。

 私も「感情的で一時的な値動き」から利益をあげられるようになりたいですが、それはやはりトレーダースタイルでないとダメなのか……。今の条件ではやっぱり厳しいのか?

ジェラルド・M・ローブ『投資を生き抜くための戦い』53 中道を行けば相場にはびこる間違った常識に引っかからずに済む

53 中道を行けば相場にはびこる間違った常識に引っかからずに済む

 まず、株というものは常に「過大評価」されたり「過小評価」されたりするものだということ。株価は理論的なゴールやレベルを突破してしまうものなのだ。

 ファンダメンタルズに基づく根拠で計算される分に、付和雷同・レバレッジ等の正のフィードバックからもたらされる分が、必ず上乗せされているもの。

 もうひとつは、(中略)株価の変化を期待できる特別な理由について確かな感触を持っていること。(中略)遠くない将来に値上がりが期待できる感触がなくてはならない。

 いわゆるカタリスト(触媒)というやつですな。中長期投資をするなら必ず意識しておきたいことです。

 いま持っている金額で、将来もっと多くのものが買えると思えば、そのまま大切に持っておけばよい。しかし、いま持っている金額で将来買えるものが減るだろうと思うならば、買おうと思っているものを買ってしまうベきだ。

 個人のことならば結構わかりやすいと思います。いわゆるインフレとデフレの議論は、大雑把に言えば、これのマクロ版です。

ジェラルド・M・ローブ『投資を生き抜くための戦い』52 現金配当は若い会社の成長力を削ぐかもしれない

52 現金配当は若い会社の成長力を削ぐかもしれない

 無配当の銘柄を買うならば、その会社は、経営陣があなたのお金をあなた以上に上手く運用できる業種に属していて、それが可能な会社かどうか、そして、そもそも経営陣にそれだけの能力があるかをしっかり検討する必要がある。

 このあたりの詳細はバフェット本等に譲るべきかも。

 とりあえず、長期投資ならば経営者にお金を預けているのだという自覚を持って、たとえば数百万円分の株を買うなら、リアルで他人で数百万貸す場合と同じぐらい慎重に検討すべきということ。

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