桃鉄とカレンダー計算

 「それはあなた、時間をかけないからですよ」のついでに、時間をかけることについての話。

 私は以前、XBRLを読んでバリュー計算をするソフトを作った。XBRLの仕様変更が思ったより頻繁かつ脈絡がないため、徐々について行けなくなってしまい、結局ほとんど何の役にも立っていない。

 しかし、少なくともバランスシートの見方だけはわかるようになった。(読めるようになった、ではない。残念ながら。)プログラムを作るために長時間バランスシートとにらめっこしてその意味を考えなければいけなかったからである。

 よく桃鉄のおかげで日本の地理が簡単に憶えられた」というような言い方がされる。日常語として間違っているとまでは言えないが、ここではおそらく、かけた時間が計算に入っていない。

 正確には「桃鉄のおかげで、すごく非効率にだが、膨大な時間をかけて、地理を憶えられた」と考えるべきだろう。

 桃鉄が担っているのは、地理にそれだけの時間をかけるモチベーションを提供することだけで、もし、同じだけの時間を桃鉄でなく勉強にかけることができるのであれば、もっともっと地理に詳しくなれるに決まっているのだ。

 何の本で読んだか忘れたが、イディオサヴァンの代表例のようなイメージになっているカレンダー計算能力は、普通の人間も一生懸命訓練すれば、普通に身につけることができるらしい。

 面白くないことだが、おそらく真の教訓は「神秘的な能力を持つ特殊な人間がいる」ということではなく「普通の知能を持つ人間は、調べればすぐわかるようなことに膨大な時間をかけたりしない」ということなのだろう。

2017/01/23追記

 ちょっとググったら今の目的には十分な信頼がありそうなソースを見つけた。

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